2016年09月12日

【制作日誌2016/2017】#06 セルフカバーは売れてから?!

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制作日誌。日付が前後しますが、お盆前あたり。
この1〜2年で楽曲提供したり、アレンジで関わったり、共作したりって曲がいくつかあって。それらの楽曲に関して、カバーが可能かどうか、権利的なことや使用料などについて確認したり、相談したりするため何人かの人にメールのやりとりを。
まだ話していない人もいるけれどそちらはタイミングを見て。



ところで。
敬愛する吉田拓郎のアルバムに『今はまだ人生を語らず』という作品がある。

僕のブログを長期的に読んでくださっている方ならもう何度も熱弁しているから耳タコかも知れませんが...。『元気です』と並んで拓郎1〜2を争う代表作。一部歌詞の問題でCDは廃盤だが、ほとんどの曲はベストやコンピレーション等で入手できるし、中古アナログなら1000円以下で入手できる。

1974年。脂の乗り切っていた時期、かつプライベートでは離婚前の苦悩(?)などもありとにかく発散されるエネルギーが半端でない。

「人生を語らず」「ペニーレインでバーボンを」「知識」「僕の唄はサヨナラだけ」などの強力な曲たちに混じって、森進一に提供した「襟裳岬」「世捨人唄」、"猫”に提供した「戻ってきた恋人」などのセルフカバー、そしてムッシュかまやつとデュエットした「シンシア」等が収められている。

ソニーとの作家契約をしていた拓郎氏は、フォークシーンではあり得ないほど膨大な数の楽曲提供をしていて、その他にも森山良子、由紀さおり、キャンディーズ、天地真理、梓みちよ、アグネスチャン、中村雅俊、などなど挙げだしたらキリがない。

そういうこともあって本作は制作段階ではカバー集との2枚組にする案もあったらしい。

余談になるが本作の演奏は、かのザ・バンドになるかも知れなかった。実現に向けて実際に話が進んでいたが、隠遁→復活後のディランが10年ぶりのツアーのメンツにザ・バンドを指名したことで頓挫してしまったという。(ガースハドソンとはその後、ブッカーTプロデュースの拓郎のアルバム『シャングリラ』に参加している)。

松任谷正隆氏のアレンジによるバンド演奏は、黒っぽいリズム、ツイン鍵盤、ワビサビの利いたエレキギター、主張しすぎる者はいないのに全員が熱いといった感じでザ・バンドを想起させる。(文末の動画は恐らくレコーディング前なのでファンキー度は低いが...)

それにしてもザ・バンドの「襟裳岬」、聴いてみたかったなあ!

話を戻して。
そういう曲たちと自らの曲が濃い密度で収まっていて、本当に濃くて、すごいアルバムなのだ。残像カフェの第2期以降、いつでも僕の憧れはこのアルバムに向かっていて、なれるはずもないし、似合うはずもないのに、どこか自分なりの『今はまだ人生を語らず』を作りたいといつも思っていた気がする。もちろん、歌い方や存在感という分かりやすい部分だけではなく、詞の奥深さ、サウンド、アレンジ、様々な要素に関して、それぞれにだ。



さて。

ぼくの今回のアルバムは、そういう、ここ10年くらいの「拓郎 大好き感」はかなり薄めになりそうです。それはもうかなりやってきたので今は排除するべきタイミングだと思っている。

けど、そういう、自曲に混じって提供曲がアルバムに入っている感じっていうのはカッコイイなと。すごく思ったわけで。

それで、今回たまたま提供曲や共作などがあったので、『今はまだ〜』のように、それらを自曲に混ぜて入れられたら幅が出るんじゃないかって思ったのだ。


拓郎は、当時 敵対していたフォークシーンと歌謡曲シーンを大胆に往来して、世間に驚きを与え、また業界に変化の風を吹かせた。

2010年代の今、アイドルに置き換えてみるとちょっと似ているなあと思う。

友人や先輩たちがアイドルにどんどん曲を書いたりプロデュースをしている。15年前だったら信じられないことだった。サブカル/アングラがメインカルチャーと別のところに流れていた。アイドルどころか、売れ線の曲を書くことや、「売れたい」と発言することさえ勇気がいった。みんながみんなではなかったのかも知れないけど、売れるものがかっこ悪いという風潮さえあった。

僕にはまだほとんど実績がないけれど、同志のように、そんなことももっとしていけたらそれはすばらしいことだと思うなあ。

ああ売れてセルフカバーしてーな。笑








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posted by oomorigenki at 12:57| Comment(0) | genki | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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